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不妊治療のリスクって何?本当はあるの?不妊治療のリスク

不妊治療というと、大変そうというイメージがあるかもしれません。
確かに、不妊治療には時間もお金もかかり、多くの人は精神的な負担も感じます。
ですが、不妊治療そのものに関するリスクは、
不妊以外の病気の治療に関するリスクと大差ないか、思ったより小さいものです

不妊治療を本格的に始める前に、不妊の原因を調べる検査をします。

不妊の原因を調べる検査のリスクは以下の通りです

血液検査超音波検査にはじまり、負荷試験造影検査をすることもあります。
不妊の原因検査でのリスクは、一般的な健康診断のリスクとそう変わりません

血液検査をするときには採血をしますので痛みがあり、出血もあります
痛みは短時間、出血はごくわずかです。

超音波検査は放射線を浴びないため、ほとんどリスクを考えなくてよい検査です
(厳密には気泡や熱が発生しますが、通常の検査や治療では問題になりません)。

造影検査では、痛み、造影剤アレルギーの可能性、放射線を浴びるリスクがあります。
痛みの感じ方には個人差がありますが、細い・やわらかいカテーテルを使う、
造影剤の種類を変えるなどで工夫している病院もあります。
また、初回の検査より2回目、3回目のほうが痛みが少なくなる人が多いです。

放射線に関しては必ず「妊娠の可能性がない時期」に行ないますので、胎児への影響は心配しなくてよいでしょう。
検査を受ける本人も、数回の検査では影響が出るほどの放射線は浴びません。

造影剤アレルギーは薬のアレルギーと同じで、体が造影剤にアレルギー反応を起こす人がまれにいます。
こればかりは造影剤を使ってみないとわかりませんが、頻度は少なく、
もし造影検査中に体調が悪いと感じたらすぐに中止してもらうことで対処できます。
一度でもアレルギー反応が出た人は、安全のためその後は造影剤を使った検査はしません。

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次に不妊治療のリスクです。

ホルモン剤の内服や注射で体調に変化が出る人がいます。
治療を続けていくうちに慣れてくることもありますが、
副作用で日常生活に支障がでるほどでしたら、
治療を変更できないか主治医の先生と相談してみましょう。

ホルモン剤による副作用の例に、
排卵誘発剤による卵巣過剰刺激症候群(OHSS ovarian hyperstimulation syndrome)があります。
ホルモンに体が反応しすぎて、卵巣が腫れたり、胸水や腹水がたまったりします
重症になると入院が必要になりますので、
お腹が張る、急な体重増加、尿が減る、息苦しさなどの異常があれば医師に連絡してください。

 

続いて、人工授精によるリスクです

人工受精には特にリスクはありません
体外受精は卵子を身体の外に取り出すため、手術に近い処置が必要になります。
このため、出血や痛み、感染といったリスクはあります。
医療機関ではこれらのリスクを減らすために滅菌した道具を使うなどの対策をとっています。

昔は体外受精で、一度に複数の受精卵を子宮に戻していたため、多胎(ふたご、みつごなど)妊娠が問題になりました。
多胎は妊娠中・出産とも、胎児にも母体にも合併症がおこりやすくなります。
具体的には帝王切開や低出生体重児(昔でいう未熟児)が生まれる確率があがります。
出産後の子育ても大変になります。
現在では一度に子宮に戻せる受精卵の数に制限がありますので、
多胎のリスクは少なくなりました

 

最後に、不妊治療全般で、自然妊娠に比べると流産、早産、死産のリスクは高いと言われています。
これはそもそも不妊治療を受ける女性の平均年齢が高いこと、
不妊の原因となるような病気をもつ人が多いことが関係しており、
治療そのものの影響がどの程度なのかの判断は難しいところです。

自然妊娠であっても女性の年齢に比例して、流産や早産、死産のリスクは高まります。
ダウン症が有名ですが、赤ちゃんの染色体異常の頻度も女性の年齢が上がると増えます。

なお、先天異常の頻度は、人工授精や体外受精をした赤ちゃんと、自然妊娠の赤ちゃんでは変わりません

医師として考えうる不妊治療のリスクを述べましたが、
いずれもほかの病気で治療を受けるときと変わらないか、逆にリスクは少ないくらいです。

不妊治療は長期間になることもありますので、心配しすぎず、ストレスとうまく付き合うようにして欲しいと思います

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